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東南アジアのアレコレ帳

2000.08.27〜フィリピンの圧倒的現実〜

朝起きたら5:50。いきなり朝食が用意されていた。
蠅がブンブンたかる朝ごはん、蟻だらけの砂糖瓶…
かなり抵抗を覚えてしまった。
突然日本の生活モードに切り替わってしまう時がある。

一度実験農場に戻ってから次のプロジェクト地、パヤタスに向かって出発。
パヤタスはマニラ首都圏ケソン市の郊外にあり、
ここは以前美しい谷(バレー)だったのだが、
何年にも渡って、マニラ首都圏のごみが捨てられてきたため、
高さ30m、広さ数ヘクタールから十数ヘクタールもの、
巨大なゴミの山になっている。
このゴミ捨て場にはこれらのゴミを拾って生計を立てている人々(スカベンジャーと呼ばれている)が暮らしている。
ついにパヤタスに到着。
2000.08.27〜フィリピンの圧倒的現実〜_d0045528_05276.jpg

※これ、全部ゴミ。自然発火して煙が立ち上る。



なんなんだ、これは。言葉にできない衝撃を受けた。
SALTの事務所で(ゴミ捨て場で働く子供たちへの奨学金支援を目的に1995年に設立された民間の非営利団体。経済的な貧しさゆえに教育の場から遠ざけられ、その将来をも無視されている子供たちに就学の機会を提供しようと、アジア文化交流センターの協力を得て設立。現在は奨学金プロジェクトだけでなく、保健医療援助プロジェクト、生計向上支援プロジェクト、デイケア(幼稚園)プロジェクトを行う)
7月に起きたパヤタスごみ山崩落事故の話を聞いていたら、
自分でも驚くほど涙がでてきた。

あのゴミ山の下に人が埋まっているなんて。
ここで生活している人がいるなんて。

めちゃくちゃ大きいゴミ山の前にただボーっとしてしまった。
ゴミ山にも登ってみた。なんか…うまく表現できない。
ここでSALTで中心的に活動しているIさんが
「ここに来た以上、この事実を無視することは無責任です。」
・・・しかもパヤタスはフィリピンで苦しむ人のほんの一部でしかない。
私にできることは何なのか、もっと真剣に、もっと具体的に考えなければならない。

それからカシグラハンビレッジ(7月におきたパヤタスごみ山崩落事故の被災者の再定住地)に行く。
規模は全然違うが、阪神大震災の仮設住宅が思い出された。
あの時は必死で自分の状況考える暇もなかったけど
今振り返ってみると、結構しんどかったなと思う。
そのことをここの人たちに重ねてしまった。
この経験を絶対に還元したい。
帰ったら動き出そう、勉強もたくさんしよう。

宿舎に帰ってきてからみんなで飲んだ。
最初はこぢんまりスタートしたが、ほとんど全員集合になった。
日本に帰ってからも仲良くしたい。
みんなが解散したあと、HくんとwくんとMさんと4人で話した。
3人ともすごくちゃんと主張できて凄い。
自分の勉強不足を痛感した。

この世界、どうやったらみんなが幸せに暮らせるんだろうか。
日本にもホームレスの人はたくさんいるし、
問題は世界中のあらゆる所に山積みなのに…
「誰のための世界なんだろう」などと抽象的なことばっかり考えてきたけど
自分のできること考えてやっていかなあかんと強く思った。

by aj790411 | 2001-08-27 23:58 | 東南アジア
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